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2014.06.11
【一般名】トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合錠 *略号<TAS>
効能・効果
治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
・一次治療及び二次治療としての有効性、安全性は確立していない。
・術後補助化学療法における有効性、安全性は確立していない。
用法・用量
朝食後及び夕食後の1日2回、5日間連続経口投与したのち2日間休薬する。
これを2回繰り返したのち14日間休薬する。
これを1コースとして投与を繰り返す。
食事の影響
空腹時投与でCmaxが上昇。安全性の観点からCmaxの低い食後の投与が望ましい。
同種・同効薬
同種薬なし、ヌクレオシド系抗悪性腫瘍薬(殺細胞薬)
*結腸・直腸癌に適応をもつ代謝拮抗薬:ゼローダ フルツロン ユーエフティ ティーエスワン
同種・同効薬との比較
・FTD(トリフルリジン)とTPI(チピラシル塩酸塩)の配合比率はモル比で1:0.5
・チミジンアナログであるFTDが腫瘍内のDNA鎖に取り込まれDNA機能障害を起こし、
抗腫瘍効果(細胞増殖抑制・細胞死)を示す。(新作用機序)
・TPIはFTDの分解酵素であるチミジンホスホリラーゼ(TPase)を特異的阻害し、
FTDのバイオアベイラビリティを高める。
初回投与時の注意
・下痢、悪心、嘔吐等の消化器症状による脱水及び電解質異常の副作用が多い。
投与開始~2週間目に発現しやすい。
・骨髄抑制による、感染症(倦怠感、発熱、かぜ様症状等)の併発に注意。
休薬期間中である投与開始3週間目~4週間目(Day22前後がピーク)に発現しやすい。
制吐剤(セロトニン5-HT3拮抗薬等)で対策を行う。
他特記事項
・1コース目は臨床検査を毎週実施する。
2コース目はコース開始前とDay15に必ず実施する。
・服用忘れに気付いた場合は飲まずにとばし、次の分から服用する。(臨床試験に準じる)
・間違えて7日間連続で服用した場合
①2日間休薬後、3日間服用する。
②14日間休薬後、2コース目を開始する。
・臨床試験での投与終了までの中央値は3コース、最長は13コースであった。
・名前の由来:Long surviving fluorothymidine
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